英語学習

英文学、シェイクスピア アメリカ高校留学

アメリカ高校留学では、英文学は必ず受ける授業のひとつとなるでしょう。渡米前に少なくともシェイクスピアは読んで理解していくことが必要です。アユサ高校交換留学の栗林先輩に勉強方法について聞いてみましょう。

「シェイクスピア/Shakespeare」について

・アメリカの高校の「国語」で取り上げられるシェイクスピアの作品
シェイクスピアほどに語ると空虚になり、それにもかかわらず多くの者に語られた作家は他にないだろう。その意味でこれほど「教養」の名にふさわしい作家は他にいない。そして、アメリカの多くの高校ではシェイクスピアの作品が「国語」つまり英語の時間に取り上げられている。(国語は留学生は必須課目の場合が多い)

・スピーチや様々なところで引用されるシェイクスピア
これまで多くの思想家たちがシェイクスピアを引いて自論の強化に用いてきた。思想家に限った話ではない。スピーチを聞いてシェイクスピアが出てくることに驚いてはいけないし、演劇はもちろん、宗教の話をしていても経済の話をしていても、要は何の話をしていてもシェイクスピアが登場することは本来決して珍しいことではない。日本ではあまり親しみがなくても、ハリーポッターの人気な国に留学するなら、ハリーポッターが読まれているのと同じくらい当たり前にシェイクスピアも読まれているだろう。

シェイクスピアの作品は誰かが何かを主張するたびごとに引用されるわけだが、それにもかかわらず説明し尽くされたものは未だ嘗てただの一作もない。寧ろ迫られたこともないかのように見える。人間に向けられた彼の明視力には凄まじいものがあり、それはいかなる分析も無力に見せる。だから、読むしかない。

アユサ高校交換留学生にお勧めの取り組み方

①「翻訳を読む」
シェイクスピアになじみのない派遣生が読む場合、翻訳に焦点を当てることをお勧めする。まず日本語で親しんで、その後原文に触れてみれば良い。To be, or not to beの訳だけで少なくとも40通り以上あることを学べば、その楽しみは何倍にもなる(「定め難きは生死の分別」や「このままにあっていいのか、あってはいけないのか、それが知りたいことなのだ」など長短もさまざま))

これから読もうという人にお勧めの翻訳
★ 角川文庫の河合祥一郎新訳ラインナップが他の全集の類に比べてまだ少ないが、主要な10作前後はこれで問題なくカバーできる。現在最も信頼できる訳の一つで、通読のための脚注も親切。原文の音楽性や劇的効果を日本語で再現する点で最も優れていることは間違いない。

★ ちくま文庫の松岡和子訳、白水社の小田島雄志訳、まだ河合訳が出ていないものについては、この2名の翻訳者作品をお勧めする。

②「あらすじを読む/舞台や映画を観る」
河合祥一郎は概説書もいくらか書いているから(『あらすじで読むシェイクスピア全作品』(祥伝社新書/800円)など)、そこから読みたい本にあたりをつけて、つまみ食いするように読んでみたら良いかもしれない。舞台や映画から探してみても良い。楽しみ方は幾通りもある。
まずは『ハムレット』、『マクベス』、『ロミオとジュリエット』、『ヴェニスの商人』といったところから始めることをお勧めする。

アユサ高校交換留学
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