みなさん、こんにちは。
前回に続き、アユサ高校交換留学の根本先輩からフェミニズムについて聞いてみましょう。
今回は日本、アメリカ、フランスのフェミニスト達を紹介します。
シモーヌ・ド・ボーヴォワール(フランス)
シモーヌ・ド・ボーヴォワール(Simone de Beauvoir)は、のちに第2波フェミニズムの生みの親となったとても有名なフランスの作家です。
男性が中心であり、女性が「他者」として扱われている社会を批判しました。
さらに、ボーヴォワールの著書「第二の性」では
One is not born, but rather becomes a woman. 人は女に生まれるのではない、女になるのだ。
という一文が一世を風靡し、出産や育児などの性的分業により、社会的かつ文化的に「女」が構築されると唱えました。
ボーヴォワールの著書が世界中の女性解放運動のきっかけを築きました。
ジュディス・バトラー(アメリカ)
ジュディス・バトラー(Judith Butler)は、第3波フェミニズムに大きな影響を与えたアメリカの哲学者です。
バトラーは「sex」と「gender」の違いについて注目しました。
それまでのフェミニズムではsexとは生まれた時から決まっている自然の性、genderは文化的に後から決まる性というわけ方をしていました。
しかしバトラーはsexも社会的に構築されたものだと考え、自然の性など存在しないと言います。
バトラーの主張が第3波フェミニズムの「性の枠組みを超えた多様性」を受け入れるきっかけとなりました。
平塚らいてう(日本)
平塚らいてうは大正から昭和にかけて活躍した日本のフェミニズムの活動家です。
らいてうは、性差別や男尊女卑の日本社会の下で苦しむ女性の自我の解放に努めました。
らいてうは結婚制度や家制度を嫌い、奥村博史という男性と出会いますが、籍を入れず夫婦別性の事実婚という形をとりました。
らいてうが発刊した「青鞜」の創刊号、「元始、女性は太陽であった」の一部を紹介します。
元始、女性は実に太陽であった。
今、女性は月である。他に依って生き、他の光によって輝く、病人のような蒼白い顔の月である。
さてここに青鞜は初声を上げた。
現代の日本の女性の頭脳と手によって始めてできた「青鞜」は初声を上げた。
女性のなすことは今はただ嘲りの笑を招くばかりである。
私はよく知っている、嘲りの笑下に隠れたる或るものを。
女性の解放を願いつつ、母性の重要性を説いた素敵な日本の偉人です。
フェミニズムと日本はあまり馴染みのないように思えますが、ぜひ平塚らいてうの存在を留学先で紹介してみてはいかがでしょうか。
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アユサ高校交換留学、アメリカ高校留学
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