みなさんこんにちは。
今回は、アメリカ高校留学を経験した根本先輩おすすめの本を紹介します。高校生が主人公の読みやすいアメリカ古典文学『The Catcher in the Rye (ライ麦畑で捕まえて)』を英語を交えて紹介したいと思います。
主観的な形式の物語
「ライ麦畑で捕まえて」は、主観的な形式と、1940年代当時の話し言葉で語られています。
“The Catcher in the Rye” is narrated in a subjective form, and in a colloquial speech in the time of 1940’s.
【単語を覚えよう!】
narrate: 物語る
subjective: 主観的な (対義語ant. objective 客観的な)
colloquial: 口語的な、話し言葉の(類義語syn. informal, conversational)
主観的な形式とは、一人称視点(first-person narrative)のことで、物語のナレーションが主人公と同じ目線で語られています。
主人公が何を見てどう感じたかが直接的に描かれているので、非常に読みやすくなっています。
口語体の文章
難易度の高い単語や表現が使われる文語体に対して、口語体の小説は日常会話で使うような表現を用いているので英語でも比較的読みやすいです。
アメリカの英語のクラスで取り扱うのは文語体の作品が多いので、口語体小説を読んで英語の文章に慣れることも大切だと思います。
ちなみに、話し言葉体を口語体(colloquialism)といい、書き言葉体を文語体(literary style)といいます。
口語体で描かれているアメリカ文学の例:
・ Ernest Hemingway (アーネスト・ヘミングウェイ): The Sun Also Rises (陽はまた昇る)
・ Mark Twain (マーク・トウェイン): The adventures of Tom Sawyer (トム・ソーヤーの冒険)
主人公、ホールデン・コールフィールド
(主人公の)ホールデン・コールフィールドは大人や学校、社会の薄さに懐疑的で、陰でそれらを馬鹿にしています。
Holden Caulfield is skeptical of adults, schools, and superficiality in society, so he ridicules them behind their back.
【単語/熟語を覚えよう!】
skeptical: 懐疑的な (類義語syn. doubtful)
superficiality: 皮相 (類義語syn. shallowness)
ridicule: 馬鹿にする (類義語syn. make fun of)
behind one’s back: 陰で (類義語syn. in one’s absence)
学校が大嫌いで大人の言うことを聞きたくないホールデンは、2回も学校の単位を落としてしまい、ついに学業不振で学校から追い出されてしまいます。
物語のはじまり
この小説はホールデンが書いた日記を基にしています。そして全ての物語は彼が学校から追い出されたところから始まります。
This novel is based on a diary Holden wrote, and the whole story begins with the moment when he is expelled from school.
【単語を覚えよう!】
novel: 小説
diary: 日記
whole: 全ての
moment: 瞬間
expel: 追い出す
作者について
この物語と同様、作者のサリンジャーの生まれ育った地もニューヨークです。そして、実はサリンジャーも10代の時に学業不振で寄宿学校を追い出された経験があります。
その後入学したのは非常に厳しい教育方針の学校で、ユダヤ人のサリンジャーに対する差別意識も強かったと言われています。そんな苦難の青春時代を過ごしたからこそ書ける、サリンジャーの人生が詰まった作品にもなっているのではないでしょうか。
僕はホールデンと違って万年いい生徒でしたが、この作品を読んで彼に共感した部分はたくさんありました。
皆さんもきっと共感できる部分があるはずなので、ぜひ読んでみてください。
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