みなさん、こんにちは。
今回は、アユサ高校交換留学を経験した根本先輩のオススメの本『二十日鼠と人間（Of Mice and Men）』を紹介します。
『二十日鼠と人間（Of Mice and Men）』は1937年に出版されたアメリカの古典文学作品です。
アメリカ文学の代表作のひとつ
みなさんは国語の授業で夏目漱石の『こころ』や芥川龍之介の『羅生門』を読んだことはありますか？
この作品は、このような有名日本文学のアメリカ版です。
僕がこの作品に出会ったのは留学中の英語の授業でした。
作品の時代背景や登場人物の気持ちなどを通じてクラスでディスカッションをしたのは今でも思い出に残っています。
人間性の表現
この本は、人間の優しい部分だけでなく、時に残酷な一面が全て詰まった作品です。
この作品には、主人公が働いている農場の持ち主のボス（The Boss）というキャラクターがいるのですが、彼は労働者には優しく接する反面、黒人であるクルックス（Crooks）には冷たく接します。
このような人間が持つ二面性は当時高校二年生の僕も深く考えさせられました。
作者、ジョン・アーンスト・スタインベック
作者のジョン・アーンスト・スタインベック（John Ernst Steinbeck）について紹介します。
スタインベック（1902-1968）は「アメリカ文学の巨人」と称されるほどの文豪ですが、彼の人生は波乱万丈でした。
農場経営者のドイツ系移民の父の元に生まれ、幼い頃は比較的裕福な家庭で育ちました。
しかし、高校卒業後は入学したスタンフォード大学を卒業することができず、砂糖工場や道路工事など重労働に明け暮れる日々を送りました。
その後、ニューヨークで出版の道を志すがこれもまた失敗。
砂糖工場で働いていた頃のたくさんの「移民」との出会い、そして目にする「人間の負の部分」、ニューヨークで直面する「社会の闇」などが、後のスタインベックの作品の大きなテーマになっていきます。
John Steinbeck (1902-1968), American author who received the Nobel Prize in 1962, holds his most recent book “Travels with Charley.” 1962.
主人公
この作品の主人公を、英語を交えて紹介します。
The story talks about the American society under The Great Depression in 1930’s.
訳：）物語は1930年代の世界恐慌を舞台に描かれています。
【覚えよう】
・The Great Depression: 世界恐慌
・1930’s: 1930年代
主人公は小柄だが頭の切れるジョージ（George）と、大柄で人間離れした力持ちだが子供のような知能レベルのレニー（Lennie）の２人。
レニーが問題を起こしてしまうせいで、今まで働いていた農場から何度も追い出されてきた２人。
However, George has a dream to own his own farm, and he often talks about it with Lennie.
訳：）しかしジョージには自分の農園を持つという夢があり、ジョージはそのことをよくレニーと語り合っていた。
【覚えよう】
Own: （動詞）有する（形容詞）自分自身の
その他の登場人物
この本は、そんな２人がたどり着いた新たな農場での物語です。農場についた２人は様々な個性的な人物たちと出会います。
? 悪い人ではないが、黒人差別の意識が強いボス（The Boss）
? 小柄なためレニーに嫉妬し嫌がらせをするカーリー（Curley）
? 美人だが無理やり結婚させられたため、何度も他の男性の気を引くカーリーの妻（Curley’s Wife）
? そのほかにも、飼っている老犬と一緒に周りから嫌われている老人キャンディー（Candy）や、他の労働者から差別を受ける足の悪い黒人クルックス（Crooks）など、全員キャラが濃いです。
物語のはじまり
One day, Lennie was petting a mouse with love, but he accidentally smashes it because he was too powerful.
訳：）ある日、レニーは一匹の二十日鼠を可愛がって撫でていたが、あまりの力の強さにそのネズミを潰してしまう。
【覚えよう】
・One day: ある日
・Pet: 撫でる
・Accidentally: 偶然、うっかり
・Smash: 潰す
そしてそれが大きな事件の幕開けとなります( ﾟДﾟ)
まずは映画から見るのも?
いきなり本で読むのは難しそうと思っている方は、1992年に映画化もされているので、そちらから見てみてはいかがでしょうか。
英語版、日本語版、どちらもあります。
僕はもちろん留学中の授業で英語版を読みましたが、どちらもみなさんにとって良い知の財産になることは保証しますので、ぜひこの作品に触れてみてくださいね。
読書好きの方なら特に楽しんでいただけると思います(＾◇＾)
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アユサ高校交換留学、アメリカ高校留学
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